国試を合格した先輩に聞く 1月以降から国試当日までの過ごし方

12/25/2020
  • 6年生

6年生、既卒生のみなさま、年が明けるといよいよ国試がぐっと近づいてきますね。医師国家試験は非常に試験範囲が多いですから、残り短い期間で何をすればいいか、不安な方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、そんな国試直前期の過ごし方について、実際に国試をパスした先輩からのアドバイスをお伝えします!


こんにちは、現在病院勤務をしているトモアキです。

国試直前は精神的にも辛い時期だと思いますが、私自身の国試対策の経験をお伝えして、みなさんのお力になれればと思います。

 

直前対策講座の有効な選び方と視聴スケジュール

直前期は各予備校から直前講座が配信されます。種類もいくつかありますし、どれを視聴すればいいか迷いますよね。そこで、直前講座の有効な使い方についてまとめました。

自分に必要な講座を選ぶ

これは私の反省なのですが、多くの講座を欲張りすぎて直前講座の予習・復習が疎かになってしまうことがありました。

直前対策講座は、ご自身の勉強の状況に合わせて選ぶことが重要です。例えば基礎がまだ固まっていない方が応用的な内容の講座を受講してしまうと、さらに焦ってしまい精神衛生上良くありません。

医師国家試験1ヶ月前は過去問の復習、模試の復習、今までの勉強のまとめ等、ただでさえやりたいことがたくさん出てきます。また精神的にもとてもきつい試験です。かけられる時間よりやるべき勉強量が多いと焦ってしまいますから周りの講座選びは参考程度にして、まだ基礎が必要な方は基礎的な講座を。勉強が進んでいる方は応用的な講座や予想講座を選ぶなど、自分の実力に合った講座を受講しましょう

★どうしても時間が無くなった場合の裏技!?

これは私がやっていたことなのですが、直前講座を購入したもののどうしても受講する余裕がなくなってしまった場合、同じ講座をとったお友達に書き込み後の資料を見せてもらうのも一つの手かもしれません。ノートをきれいにとるのが上手なお友達にお願いして(お礼はちゃんとしましょう笑)、大事な所や知識の抜けていた所をチェックするだけでも「あと少し」の点数につながります。

 

多すぎる過去問演習は、こう考えよう!

1. 試験1か月を切ったら国家試験の過去3年分を最優先に!

みなさんはこれまでの国試対策で、臓器別の主要な問題は演習されてきたことと思います。しかし国家試験1か月を切ったら、もう一度直近の過去問3年分を解くことをオススメします。その理由を3つ、お話したいと思います。

★実際に時間を測って解くことで、本番に近い環境で演習できる★
私は国試対策のために何度か模試を受けましたが、時間は余ることが多かったです(見直し時間も含めて、大体試験時間の3分の2くらいの時間で終わっていました)。それでも、国家試験本番のA問題では、緊張しているので後半のほうで時間が足りなくなって、とても焦ったことを覚えています。

本番の時間感覚を養うのに、直近3年分の過去問は有効活用できます。私のように本番焦らないようにするためにも、直前に時間の感覚を養っておくことをお勧めします。

★重要な疾患は繰り返し出る★
重要な疾患、分野は繰り返し出題される傾向があります。医師国家試験の範囲は膨大ですので、全てを復習することは不可能です。そのため直近の過去問で出ていた「出やすい」箇所を復習することが、直前期の勉強法としてはとても効率的なのです。

★他の受験生も確実に演習している★
例年ならば大学で勉強法について情報交換できますが、今年は新型コロナウイルスの影響で、同級生と勉強内容について話す機会が少なくなっている方も多いのではないでしょうか。

しかし多くの受験生は情報交換が無くても、最低限、過去問3年分はしっかり仕上げてきます。もし過去問の類題が出題された場合、その問題の正答率は高くなります。そういった問題でミスをしないためにも、過去3年分は確実に解くようにしましょう。

2. 過去問3年分以外の勉強は、どう考えればいい?

試験直前期になると、「今年は第●回からたくさん出るらしい」という噂が流れることがあります(実際、私が6年生の時もありました)。私はその噂に惑わされ、無理矢理その過去問の復習をねじ込んで勉強し、とてもしんどい思いをしました。終わってから振り返ると、その噂というのは当てにならなかったなという印象です。余裕があれば勉強するに越したことはないですが、他の勉強を犠牲にしてまで噂に振りまわれた箇所をやる必要は無いと思います。

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3. 直前期に覚えることは、スクショで1つのフォルダにまとめるのがオススメ!

全範囲一通り勉強しても「どうしてもこれは覚えられない!」という箇所、ありますよね(私は原発性免疫不全症や消化管癌の分類が最後まで覚えられませんでした)。そのような場合、解説文や映像授業の該当箇所をスクリーンショットで撮り、「見返す用フォルダ」にまとめておくことをオススメします。

試験1か月前くらいからスクショを溜めていき、見返したときに「もうここは覚えた!」と思ったらそのフォルダから消します。そうすると試験前日や当日、どうしても覚えれないものだけがフォルダに残ることになります。残ったスクショは試験当日の電車の中、また試験本番の休憩中にも見直すようにしましょう。この方法は、自分が覚えなければならない残量がわかりますし、当日見返す内容も明確になって一石二鳥です。

 

国試当日の過ごし方

1. 休憩時間はノートの見返しを!

先程ご紹介した「見返す用フォルダ」を見直す、以外にもおすすめの過ごし方があります。試験を解いてるとき、「これ何だったっけなー!」と思った問題や選択肢にはチェックをつけておき、次の休憩時間にその箇所と周辺の知識を再確認します(間違えてたら不安に感じてしまう方には不向きかもしれません)。意外とその後の問題に、例えばPBCが出た後にPSCが出る等復習した内容が出ることがあるんです。気になった箇所は見返しておいた方が、後悔は少なくて済みます。

2. 試験中は「確実に取れている問題数」を数えて冷静に!

試験中は、わからない問題が続くとどうしても焦ってしまいます。特に絶対評価の必修パートでは、普段なら選ぶはずもない答えが、焦りで光って見えてしまうものです。そんな時は、落ち着きを取り戻すためにこれは絶対合ってるはず!」と思う問題を数えてみましょう。体感では分からない問題が多くても、意外と8割を超えてたり、8割近く取れていたりします。「そんなこと怖くてできない」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、焦るよりも、状況を冷静にいた方が良い結果に結びつくと思います。

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いかがでしたか? 実際に国試直前期を乗り越えた先輩からのアドバイスをお届けしました。 精神的にも辛い時期だと思いますが、焦りすぎず、ぜひ割り切るところは割り切って過ごされてください。 テコムスタッフ一同応援しております!

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